いつもお酒を頂く蝿庭酒店さんの裏手、祇園きななのすぐそばに、なんともいい雰囲気のカフェができたのが2008年3月のこと。 三味線の音が聞こえる祇園町南側。石畳の路地にひっそりと佇むのが大人のカフェ OKU。 あの花背「美山荘」の中東久人さんプロデュースの店である。 1Fは大きな横長の窓から坪庭が季節を映し、2階はどこまでもシンプルで、 御簾の向こうからは三味線と地唄が聞こえる。まさに祇園の隠れ家である。 何故かOKUにお邪魔するといつも2階は貸切である。平日も休日も。何故だろう。 その内隠れ家は隠れ家ではなくなってしまうのだろうが、この静かな空間を贅沢に堪能させてもらう常。 OKUのシンプルで洗練されたインテリアは見るだけでも楽しい。 この テーブルが極上で、思わず頬ずりをしたくなるほどなめらかに加工されており、 エッジから中心に向かってなだらかに下がっている。花背の杉の木だそうだ。 香りも清々しく、我が家にもこんなテーブルが欲しいと思ってしまう。 そして水の入ったグラス。溶けてしまいそうなほど薄く、高級感に溢れている。 さて、この日はわらび餅とぜんさいを注文(いづれも1000円)。 見事な漆塗りの器の中には焦げ目のついた餅。口に入れればぷちっとした食感が。 栃の実が入っているらしい。夏には蓬の餅と季節によって味が異なると言う。 塩こんぶをちらと含みながら、綺麗な小豆汁を。甘さが引き立つ。すっかり身体がほかほかだ。 一方のわらび餅。こんにゃくのような色の不揃いなわらび餅が白いビアマグ風の器にたっぷりと入れられている。 これは本蕨粉を使用しているに違いない。 OKUオリジナルデザインの器には和三盆蜜、きなこが添えられている。 もちもちつるつるとした喉越しの良いわらび餅は、そのままで十分美味しい。 色々試してみたのだが、OKUのわらび餅は、蜜なしきなこがけが一番美味しかった。 あくまで個人的な意見である。 そして食べ終わった後、あまりに器が素敵なので作法のようにひっくり返してみる。いずれもOKUブランド。 1階の入口の所にディスプレイされており、購入可能。良いお値段だが、気に入った方はどうぞ。 しかし、祇園OKUは絵になるカフェである。何もかもが素敵で大人仕様だ。 たぶん、この値段なら修学旅行の学生さんは入ってこられないであろう。 OKUは、昼ごはんも、舞妓さんに人気と言うプリンも美味しく、おすすめであるが、この話題はまた後で。 祇園OKUの珈琲とアイス珈琲の情報を追加しました。2008.8 今日は先輩と祇園OKUでティーブレイク。中庭の見える1Fの席へ。 外国のカップル、お一人様、女性のグループなど客層はバラバラだが、皆しっとりとした年加減で静かにお茶を楽しんでいる。 ここがOKUの良いところでもある。 美山の焙煎師の手による豆を水出ししたという珈琲をオーダー。先輩はホット(800円)で。 「ぬるめのお湯で煎れてありますがよろしいでしょうか」 ときちんと説明が添えられる。 当方は暑いのでアイス珈琲(900円)を。OKUオリジナルのコーヒーカップに、シュガー、シロップ入れ。 珈琲には一口サイズのガトー・ショコラがちょこんと。やわらかでなめらか。そしてビターな大人味のおやつ。 説明にはカカオ70%の力強い香りを持つキューバ産チョコレートと味わい深い美山の卵を使用。 表面のかりっとした食感に焦がしバターの風味を加えたそう。少し冷やして頂くと良いそうだ。なるほど。 焼菓子単品800円で求めることもできる。 アイス珈琲は深みがあって、エグ味が無い綺麗な味。水も良いのだろうなと思う。 そして嬉しいのは氷も珈琲味なこと。アイス珈琲は時々ゆっくり頂いていると水で味が薄まってしまうことがあるので、 「氷抜きで」でとお願いする場面も多い中、 この心配りは嬉しい。 先輩に珈琲の味を聞いたら、満足気に「また来よう」とのコメント。何よりもこの雰囲気も気に入ったようだ。 そして外国生活が長い先輩は、「ニューヨークにこの店があったら、繁盛するだろうなあ」とつぶやいた。 外国のことは良くわからないが、外国の方の姿を良く見かけるのはそういう事なのかもしれないなと思った。 祇園OKUプリンの情報を追加しました。2008.10 おもたせに喜ばれるのが祇園OKUプリン。舞妓さんの間でも人気だそうだ。 持ち運びは2時間とのことなので、遠方のみやげには無理であるが、 観光の方は、例えばホテルなどに持ち帰ってということは可能だろう。 今日は自宅用にテイクアウト。最近では売り切れもあるようだから、確実に欲しい方は予約をした方がよいかも。 シンプルなボックスに瓶入りのプリンが2個 800円。木のへらがついているのがエコな感じで素晴らしい。 瓶の蓋をスポット外してスプーンを入れる。 美山の平飼いの地鶏卵卵を固まるか固まらないかの微妙な温度で、 1時間半ゆっくり蒸し焼きにしたプリン(説明より)は、とてもふるふるとしている。 今まで味わったことのない食感。弾力のある雫を食べているような丸いふくよかな風味。 どこまでもなめらかで下にいくほどさらりとした喉越しになる。 底には大人味のカラメルが沈んでいるが、 これに辿り付かない方がよりOKUプリンの風味が味わえると思う。 テイクアウトが出来ない方は、もちろん店内で味わうことができるのでご安心を。 別添えカラメル付で700円。 祇園OKU よもぎロール/おもたせ情報を追加しました。2009.10 最近OKUとご無沙汰である。ゆっくりする時間が取れなくて何かと忙しいばかり。 そう思っていると高島屋でOKUがイベント出店しているのを見かけ、嬉しくなってプリンとケーキを買い求めたのだった。 よもぎのロールケーキは初めてである。1360円。 美しい所謂よもぎ色。5、6人分の大きさ。原材料は卵、砂糖、小麦粉、生クリーム、 国産よもぎピューレ、液体ショートニング、乳化糖、転化糖、洋酒。 ふわんときめ細かな生地はある程度の弾力を持っていて食感も楽しめる。 よもぎ独自の紙の様な感触は感じられるのだが、思ったよりも香りは弱い。 生地との一体化を図るためにわざと香りが出ないようにされているのだろうか。 クリームがシンプルで素直なやさしい味わい。なんと言っても色が美しい。 うすエメラルド色と表現すれば良いだろうか。自然にこんな色が出来上がる事に驚く。 これはおもたせしたらさぞかし喜ばれるだろうと思う。さすがの出来上がりだ。 知らぬ間に色々おもたせ品ができていた。勿論おとりよせも可能だそうだ。(画像はしおりより) これは前からある人気の2品。抹茶のダクワーズにOKUプリン。 フロランタン、ナッツクッキー、チーズケーキ。チーズケーキはちょっと小ぶり。 ショコラのバースデイケーキ、よもぎロール。ケーキおとりよせは現在されていない。 和栗のバターケーキ、ガトーショコラ。 遠方にお住まいの方も気軽に楽しめるようになった。 祇園OKU 美山荘のおばんざいランチの情報を追加しました2011.4 2011年東日本大震災の影響か、花見客の数が少ない。 京都では桜の開花より穏やかな日が続き、4月7日に満開。 祇園はどこもかしこも美しい桜に飾られている。 円山公園、祇園しだれ桜、祇園白川の桜を愛でて辿り着いたのは祇園OKU。 2階の席へ案内される。いつもなら三味線の音が窓越しに聞こえてくるのだが、今日は静かである。 そういえば都をどりが始まっているのであった。芸舞妓さんは舞台で忙しくされているのだろう。 美山荘のおばんざい2300円を注文。 オリジナルの器に入った京番茶を頂きながら、静かな時間を楽しむ。 しばし後、楚々とした笑顔が素敵なスタッフが料理を運んできてくれる。 ああ、味噌汁のいい匂いがする。しめじなどきのこの味付けごはんはお替わりができる。 香のものと頂けば食がすすんでしょうがない。上の城胡麻の香りも食欲をそそる。 春の美山荘のおばんざいは特にいい。 筍に春菊と蕗、鱒、海老の茶碗蒸し、ホタテの蒸し焼きにはこごみなどの山菜が添えられている。 祇園に居ながら美山の里を感じることができる。 更に嬉しいのは11〜2時まではデザートがついていること。 今日は小さな冷やし白玉ぜんざいであった。 春を感じながらちょっと贅沢な時間を過ごした。花も団子も。祇園OKUにて。 京町家で甘味(オトナ向き)
OKU 美山荘のおばんざいランチ・町家カフェ
京都市東山区祇園町南側570−119 電話075−531−4776 営業時間11〜19時 ※2009年より火曜定休(祝日の場合は水)